特産物と特産品の違い
「特産物」と「特産品」、「名産物」と「名産品」の区分統一 特産ブランドについて論議する際は、「特産物」と「特産品」、「名産物」と「名産品」、という言葉について、統一した基準のもとで使い分けることが重要である。
まず、一般に地域の特産について、特産物と特産品の違いを普段意識して使うことは少ないが、観光特産の考え方では、特産物とは、「肉、魚介、野菜、果物、水、鉱石、樹木など自然なものでその土地から産出された物」をいう。特産品とは、「ある特定の国や地域で産出された特産物を人の手で加工したもの」と協会では定義している。
また、その中には工芸品、民芸関連など非食品も多く含まれる。 その意味では、名産物は、「肉、魚介、野菜、果物、水、鉱石、樹木など自然なものでその土地から産出された物で全国的にもよく知られているもの」であり、名産品とは「特産物を人の手で加工したもので全国的にもよく知られているもの」ということができる。ただし、「名産品」というのは、昔からその名前を知られているものが多くあるが、その中には、その「地域の資源」を使用していないものがあることに注意が必要である。
これら特産物、特産品が発展する背景には、その地域の気候・風土や、歴史的な経緯、近隣地域との地理条件など、さまざまな要因が挙げられる。特産品は、食品、家庭用品、趣味用品、衣料品など、現在ではその数も多くある。それぞれの地域では、観光や流通手段を介して特産品の拡大に力を注いでいる。
これからは、明確にそれぞれをその位置付けにより言葉を使い分けしていくことが重要になる。
また、宇都宮の餃子、富士宮の焼きそば、ご当地グルメといわれるものなど、その歴史は浅くても地域ぐるみで有名になったものや、北海道の生キャラメルなどもある。逆に古くからあった名産品が、「食品偽装問題」などで名を落とした会社もある。
これからは、安全・安心などの視点に立ち、生産を行わなければ、どのように有名な名産品であっても、「消費者には受け入れられない」と考えるべきである。
資料提供:一般社団法人 販路コーディネータ協会 公式テキスト